本来ならば「屁」とするべきでしたが、直球過ぎたのでひらがなにさせていただきました。
以前、娘から音が出るのと出ないのは何が違うのか?と聞かれたことがあります。
どうやら友達と音と臭い関連を話したようです。
私も音がするのは臭いがないと聞いたことがありますが、それは変だと思っていました。
音は、モノとモノが衝突で発生するので、ガスと肛門の衝突で音が出るんだよ。
肛門を通るガスがゆっくりだと音が小さくなるんだよ、と答えました。
すると、「お腹伸ばすようにすると音がしないよ?どうして?」と再質問。
屁はいつの時代も謎で興味深いのでしょう。
それは肛門を通る勢いが小さくなったからだよ!と答えると数秒沈黙してしまいました。
声と一緒で勢いがあると大きな声、ささやくと小さな声と同じだよ、と伝えると納得したようでした。
皆様こんにちは、はり灸こんどうです。
私たちの健康に欠かせない排泄物。
そのなかでも少し趣が異なるのが屁。
♪音はすれども 姿は見えず ほんにあなたは「屁」のような♪
昔、カーテン越しに患者さんに話しかけた時、カーテン内から患者さんが冗談交じりに節をつけて歌ってくれました。
元々は落語から来ているらしいのですが、周りの患者さんもクスクス笑っており和やかな雰囲気にしてくれたのを思い出します。
さて、屁ですが、もともとは「御鳴らし」と言っていたそうな。
音がしないのは「おなら」とは言えないのですね。
まぁ、音もしなかったら存在がうやむやにされるので名前も付けてもらえないわけです。
音はさておき、以前からどういうこと?と思っていたのが屁を止める薬で知られる「GスPタン」。
商品名を使って良いのかわからないため今回はこの形で進めていきます。
溜まったガスがどうして止まるのか?
小林製薬株式会社さんのサイトで勉強してまいりました。
究極簡単に言うと、我々が食している食べ物のうち、消化しきれず便として出されるはずの食物繊維(糖質)が腸内細菌に食されると腸の中でガスとして存在し始めるため、この食物繊維を分解してしまえばガス量が減る、というメカニズムを利用していました。
製薬会社さんは、一つ一つを突き止めたご努力、本当に頭が下がります。
このお薬に救われている方が多いことでしょう。
ニオイについては、腸内細菌のうち匂いを発生させる細菌(悪玉菌)がおり、それが食物繊維を食すことで独特な「ニオイ」を作ります。
というわけで、音と匂いは関係がないのです。
そうなると、食物繊維をせっせと食している動物たちの屁はどうなるのか?そして、攻撃的屁を持つスカンクは!
干し草を30キロほど食べる牛たちはというと、環境問題に発展するほどの騒動になっているようです。
牛の発するゲップとオナラのメタンガスが地球温暖化につながるため、どうにかガス(メタン)の量を減らすことはできないだろうかと学者たちは真剣に取り組んでいます。
牛もまさか地球レベルで話し合いをされていると思っていなかったでしょう。
ヒトは、周りに迷惑かもしれないと音を出さないようにしておりますが、牛は音がどうとかいうレベルではないです。
そういう意味では、ヒトはもっと堂々と出しても良いのかもしれません。
ニオイはというと、肉などのタンパク質が加わると悪臭になりますが、草食であれば刺激的な具合は抑えられるようです。
では、本丸のスカンクは?
これはもう別格でした。
わざわざ臭いの元(分泌物)を備えており、敵とみなし威嚇が効かない場合は排出します。
なんとその匂い、風に乗ると2km先まで届くとのこと。
さらに皮膚に付着した場合取るのが困難で特別な薬剤が必要です。
なお、衣類についた場合は廃棄となります、強烈ですね。
そんなスカンクですが、嗅覚の鈍い捕食者(猛禽類など)には成す術がないようです、あら残念。
さて、話は屁に戻るのですが、屁の排出と便の排出は基本的に同じです。
ですので、便秘でお悩みの方は屁で予行練習をされて、神経と筋肉のトレーニングをされてください、つまり屁はジャンジャン出すべきなのです、匂いは別として。
ここまでお読みいただきありがとうございました。
皆様も牛に思いをはせながら、遠慮なく素敵な排泄で健康な体を養ってくださいませ。
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