バナナイルカの写真は今回の話と全く関係はありません。
ただの個人的嗜好です。
ここのところ、心拍数について一生懸命になっております。
単純に運動強度の指標になるからということもありますが、人によって異なるのが面白くグラフを眺めてしまってます。
たった数拍の違いがその人にとって大きな違いを意味している、その境目はどこだろうかと予想するのも楽しさの一因です。
たった数拍の違いなんてと軽く考えていましたが、どっこい大きな意味合いがグラフから見えてきました。
皆様こんにちは、紺堂はりきゅうつぼ治療院です。
さらに2名様に来ていただきました。
35歳男性のグラフは158bpm(bpmは心拍数の単位)までは心拍数の維持が可能でした(黄色14)。
ところが、160を超えると上昇し続けました(紫13)。
35歳さんの結果からレースなどに出場されるのであれば、とにかく160bpmを越えないように走り続け、ゴール前のスプリントではエネルギーが残っている状態なのでぐいぐい踏めます。
ところが、160bpmを越えて走り続けると、気づかないうちにエネルギーを消費してゴール前のスプリントをかけられず足が終わってしまった状態になってしまいます。
もちろん、練習と言いますかトレーニングでは160bpmを超えるレベルでの練習をお勧めいたします。
180bpmを越えるような追い込みをかけたならば、翌日はゆったり練習も必要です。
速さはあまりこだわらない、楽しく快適に自転車に乗りたい!という方にとっては、関係のない話のように思えるかもしれません。
楽しく乗りつつも「なんだか調子がいいな!楽しいな!たまにはスピードをあげてみようかな!」と思ったら、上記の場合だと160bpmを超えない範囲で走り続けると、爽快な気分で自転車を楽しめることになります。
続いて右側のグラフです。
47歳男性さんには、本当に頑張っていただきました、ありがとうございます。
何を頑張っていただいたかというと、自転車のギヤが足りなかったのでローラーで負荷を追加させていただきました。
一番速度が速いギヤというのは、私にとっては相当重く、3分漕ぎ続けるのは苦行になります。
しかし、この御仁は心拍数を上げきることなく3分間を終了してしまいました。
心肺機能に加え、筋力も備えられた強靭な肉体に軽い畏怖を覚えつつ測定を続けました。
ギヤでは負荷が足りなかったので、苦肉の策でローラーの負荷を追加しました。
するとようやく心拍数が上がってくれたのでほっと個人的に胸をなでおろしましたが、フィジカルトレーニングも心肺トレーニングも身体は正直に反応するのだとあらためて気づかされ、生きる教科書だと唸らせられました、感謝申し上げます。
測定の結果、心拍数は160bpmを超える強度がトレーニングとして適していると推測されます。
話しが少しそれますが、最大心拍数という言葉があります。
とにかく粘って粘って頑張り通してもう動けない~!という時の心拍数の値です。
世の中には(220-年齢)=最大心拍数という式があります。
この数値から運動レベルを割り出して持久的トレーニングの指標にします。
あくまでも目安として利用されるのは良いのですが、上を目指したい、体力を向上させたいという場合はやはり個人の心拍数を測定してみることをお勧めします。
年齢から考えると今回のお二方には12の年齢差がありますので、心拍数を基準とした運動レベルも変わってくることが予想されます。
しかしながら、今回35歳と47歳の方を測定させていただいたのですが、ご両人とも160bpmという数値がトレーニング効果があるレベルだということが分かりました。
とはいえ(220-年齢)は大まかには当てはまるため、面倒くさいことは良いからパッと教えて欲しいという方にはちょうどいいのかもしれません。
冒頭の「たった数拍の違い・・・」ですが、今回の2名では158bpmは長時間の運動に最適で160オーバーは身体機能の向上に最適となります。
たったの2しか違わないのに、身体としては大きく異なります。
何が異なるのかというと、エネルギー源の違いです。
負荷が軽い時は主に脂肪をエネルギーとして使用しています。
負荷を強めると限りあるエネルギーを使用し始めてしまうため、長時間の運動が困難になります。
かなり強引ですが、強度を増すとガス欠になりやすいといえます。
そういう意味では、強度を増して走っているときは飲食物の補給がとても大切になります。
自転車レースを見ているとジャージの後ろのポケットから補給食を取り出し、せっせと咀嚼されているところが流れています。
お腹が減っているのではなく、身体にエネルギーを補給しているのですね。
そういえば、プロ選手は体も強靭だが胃腸も強靭と何かで読んだ気がします。
お腹もすいていないのにせっせせっせと食料を入れ込みエネルギーに変えることを考えると、胃腸も人並みではないのでしょう。
これまた恐れ入ります。
ここまでお読みいただきありがとうございました。
そうそう、心拍数ですが、呼吸でも変化します。
吸う時は少し早くなり、吐くときは少し遅くなります。
手首の血管を探し脈を捉えたら、ゆっくり呼吸してみてください。
脈のテンポが変わります。
なお、これが激しい場合は健康診断で引っかかってしまうことがあります。
自分の身体のことって意外と知らないことがある。
そんなことを考えながら、今日も興味が尽きない身体の話でした。
皆様も素敵な体を大切に。。。
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