今回は和菓子と洋菓子と甘さの裏側のお話しです。
先日頂いた和菓子「きんつば」。
30才を超えてからあんこ系のお菓子が美味しく感じます。
お菓子についていた説明書きに「金鍔」とありました。
え!きんつばの「つば」って刀の鍔だったの?
確かに目の前にある きんつば は丸い。
きんつばって四角いものだとばかり思っていましたが原形は丸だったようです。
金はどこから来たのかしら。
これについては次なるお菓子にも関わって来るのでそちらにお任せいたします。
皆様こんにちは、はり灸こんどうです。
今回は食欲の秋という事で甘いものを中心に書いてまいります。
別の方から頂戴したのは「栗きんとん」。
秋真っ盛りの今の時期しか作れないのと人の手と時間がかかるため限定物だとか。
貴重なものが頂けるのはありがたいです。
栗の香りと風味が濃厚でした。
ゆっくりと咀嚼しながら「きんとん」ってなんだ?という疑問が湧きました。
きんとんは「金餡」と書くそうな。
上質を文字で表すときに使う「金」、あんこの「餡」、それに栗が加わると栗きんとん。
ネーミングがすでに美味しい。
ちなみにお節料理に並ぶ「栗きんとん」は「栗金団」と書きます。
金の団子とはこれまた上手いこと名前を付けます。
どこのどなたか知りませんが、センスがよろしいです。
金鍔も栗金餡も上質のお菓子を表したかったのですね。
栗のお菓子となれば、洋菓子の「モンブラン」。
モンブラン?
どこのお店のケーキも山状にそり立っているような気がします。
調べてみるとその名の通りアルプス山脈最高峰の「モンブラン」から来ておりました。
万年雪もあるからか、モンが山でブランが白、合わせて「白い山」という意味になります。
ケーキのモンブランはもともと「モンブラン オー マロン」≒「栗が入ったモンブラン」という名前。
いつからか、栗の字が省略されてしまったようです。
お菓子に詳しい方にとっては、この説明こそが省略しすぎと言われそうですが、今回ばかりは甘く見てください。
そんなこんなの栗ですが、皮むきが大変だろうなぁと思ったらなんと機械がありました。
その名も「Dr マロン」
youtubeに上がっていたのを拝借させていただきます。
手作業で栗むきをされるお菓子屋さんもありましょうが、機械もあったりするのですね。
驚きました。
ここからは題名に反して甘くないお話しです。
人の味覚は温度が下がると鈍くなります。
冷えたお菓子がちょうどよい甘さだった場合、常温で食すと甘ったるい味になります。
それだけ糖分を混ぜ合わせていることになります。
これが砂糖であればいいのですが、低温でも甘みを発揮してくれるものだとちょっと厄介です。
その名は「異性化糖」、ざっくり言うとシロップです。
一般的には「ブドウ糖果糖液糖」、「果糖ブドウ糖液糖」、「高果糖液糖」など。
その名の通り単体だと液体になるので温度の低い商品に用いられます(アイスや清涼飲料水)。
シロップは低温から40度までで甘味を発揮してくれますが、温かいと甘みを出してくれません。
そのためホットコーヒーにはスティックシュガー、アイスコーヒーにはシロップが添付されます。
このシロップの甘みを出してくれるのが果糖。
人のからだに吸収されやすく満腹感を催さないのでジャンジャン摂取し、余った場合は脂質へ変化してしまうのです。
果糖って果物の甘みではなかったっけ?果物だめなの!
と不安になった方がいらっしゃれば、心配ご無用です。
果物の甘みは果糖ですが、果物にはビタミン、食物線維、ミネラルが含まれている総合食品。
甘みだけではありませんので安心して摂取してください。
ここまでお読みくださりありがとうございました。
異性化糖は飲料水の「ゼロ」と書かれたものなどに入っております。
ゼロであってもホントにゼロではないこともあります。
甘い話に載せられないようご注意くださいませ。
全く関係ありませんが、伊坂幸太郎さんのチルドレンをお持ちの方は本文の最後の一行まで読み返してみることもおススメいたします。
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